うちのファクトリーで働く女の子マウさん(仮称)のの家に行ってきた。
家庭訪問だ。
最近では、自分で家庭訪問に行く軒数は減ってきている。
スタッフに行ってもらうようにしている。自分自身が行くのは、
重い問題がある家庭にしぼっている。だから、いつも訪問するときは、
勇気がいる。そこには厳しい現実があるからだ。
ファクトリーではみんな、にこにこしながら働いている。
楽しそうだ。成長している女の子は、目を見張るほど成長する。
黙々と一生懸命はたらいている人もいる。作業に集中できなくて
ついついおしゃべりをしてしまう人もいる。
だから、ファクトリーにいるときは、僕もとても楽しい。
しかし、彼女たちの多くは、厳しい家庭背景を抱えている。何人かは
目を背けたくなるほど大変な状況の子がいる。
家で殴られている子もいる。やる気が全くなく、だらだらする子もいる。
そういう家庭こそサポートするべき、だけど、たいていは一筋縄では
解決しない。それを直視していくのは、正直なところ、とても大変だ。
今日、マウが最近ファクトリーに来なくなったので
状況を確認するための訪問だ。
どんな理由があるのだろうか。
スタッフとバイクに二人乗りをして、赤土の道を走っていく。
いまの時期は、雨がふらないから、楽ちんだ。雨が降ると、道がぬかるんで、
バイクがスリップしたり、泥にはまってしまうことも多い。
家についた。バイクからおりる。すると、一人のおじさんが近づいてきた。半裸だ。
この家のお父さんだ。
やぁやぁと言いながら、握手を求めてきた。にこにこしている。
とてもフレンドリーだけれども、どこか変だ。ああ、これはいつもの
パターンだな、と感じた。
お父さんは言った。
「先生、お金をくれよー。」
おじさんは、酒を飲んでいた。昼間からだ。
いや、もしかしたら、朝起きたときからかもしれない。
お父さんは話にならないので、無視することにした。
まず、家をみる。家の素材と大きさ。
この家は、とても小さく、やしの葉っぱを使ったもの。
いちおう高床式、ではあるが、とても低い。
木を入手できなかったのだろう。
こんな感じの家↓↓
普通の高床式の家(中の上って感じです)はこちら。

そして
お母さんや近所の人に話しを聞いていく。
なぜマウが来なくなったのか。
やはり、予想通りお父さんに原因があった。
お父さんが酔っ払うと、暴力を振るったり、ひどいことを言う。
マウは家にいると、その対象になる。それが本当に嫌で、
遠くの村へ出稼ぎにいっているそうだ。
ちなみに、ファクトリーで、昼休みの時間をつかって、
様々な知識を教えている。その時間に、何を学びたい?と
みんなに聞くと、上位にいつも来るのが「どうやってドメスティック
バイオレンス(DV)から逃れるのか」というテーマだ。
こういうお父さんの場合、村長さんからすでに説教をうけていて、
周りの人からもだめだねぇとされていて、酒をやめる可能性は
少ない。難しい状況だ。
あまりにもひどい場合は、女性に対する暴力を専門的に
扱っているNGOに依頼をして来てもらう可能性もありえる。
DVをうけている女性たちを集めて、お互いの経験を
シェアしてもらって、一緒にたたかえるようにすることもひとつの案だ。
また、マウ自身の将来を考えると、短期的に出稼ぎを繰り返す
だけではなく、ライフスキル(例えば文字の読み書き、お金の管理の仕方、
野菜栽培の仕方等)を学んでいくことが大事だと改めて思った。
マウ自身は学校に行ったことがなく、文字の読み書きができない。
いずれにせよ、マウと直接はなしをする必要がある。
彼女が家に戻ってきたときに、再度訪問をすることに決めた。

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