2011年4月8日金曜日

酒飲みのお父さん『先生、金くれよー』、に悩まされるマウの話



うちのファクトリーで働く女の子マウさん(仮称)のの家に行ってきた。
家庭訪問だ。



最近では、自分で家庭訪問に行く軒数は減ってきている。
スタッフに行ってもらうようにしている。自分自身が行くのは、
重い問題がある家庭にしぼっている。だから、いつも訪問するときは、
勇気がいる。そこには厳しい現実があるからだ。


ファクトリーではみんな、にこにこしながら働いている。
楽しそうだ。成長している女の子は、目を見張るほど成長する。
黙々と一生懸命はたらいている人もいる。作業に集中できなくて
ついついおしゃべりをしてしまう人もいる。
だから、ファクトリーにいるときは、僕もとても楽しい。

しかし、彼女たちの多くは、厳しい家庭背景を抱えている。何人かは
目を背けたくなるほど大変な状況の子がいる。
家で殴られている子もいる。やる気が全くなく、だらだらする子もいる。
そういう家庭こそサポートするべき、だけど、たいていは一筋縄では
解決しない。それを直視していくのは、正直なところ、とても大変だ。


今日、マウが最近ファクトリーに来なくなったので
状況を確認するための訪問だ。
どんな理由があるのだろうか。


スタッフとバイクに二人乗りをして、赤土の道を走っていく。
いまの時期は、雨がふらないから、楽ちんだ。雨が降ると、道がぬかるんで、
バイクがスリップしたり、泥にはまってしまうことも多い。



家についた。バイクからおりる。すると、一人のおじさんが近づいてきた。半裸だ。
この家のお父さんだ。

やぁやぁと言いながら、握手を求めてきた。にこにこしている。
とてもフレンドリーだけれども、どこか変だ。ああ、これはいつもの
パターンだな、と感じた。

お父さんは言った。

「先生、お金をくれよー。」

おじさんは、酒を飲んでいた。昼間からだ。
いや、もしかしたら、朝起きたときからかもしれない。
お父さんは話にならないので、無視することにした。


まず、家をみる。家の素材と大きさ。
この家は、とても小さく、やしの葉っぱを使ったもの。
いちおう高床式、ではあるが、とても低い。
木を入手できなかったのだろう。

こんな感じの家↓↓


















普通の高床式の家(中の上って感じです)はこちら。





















そして
お母さんや近所の人に話しを聞いていく。

なぜマウが来なくなったのか。

やはり、予想通りお父さんに原因があった。
お父さんが酔っ払うと、暴力を振るったり、ひどいことを言う。
マウは家にいると、その対象になる。それが本当に嫌で、
遠くの村へ出稼ぎにいっているそうだ。


ちなみに、ファクトリーで、昼休みの時間をつかって、
様々な知識を教えている。その時間に、何を学びたい?と
みんなに聞くと、上位にいつも来るのが「どうやってドメスティック
バイオレンス(DV)から逃れるのか」というテーマだ。

こういうお父さんの場合、村長さんからすでに説教をうけていて、
周りの人からもだめだねぇとされていて、酒をやめる可能性は
少ない。難しい状況だ。

あまりにもひどい場合は、女性に対する暴力を専門的に
扱っているNGOに依頼をして来てもらう可能性もありえる。

DVをうけている女性たちを集めて、お互いの経験を
シェアしてもらって、一緒にたたかえるようにすることもひとつの案だ。

また、マウ自身の将来を考えると、短期的に出稼ぎを繰り返す
だけではなく、ライフスキル(例えば文字の読み書き、お金の管理の仕方、
野菜栽培の仕方等)を学んでいくことが大事だと改めて思った。
マウ自身は学校に行ったことがなく、文字の読み書きができない。


いずれにせよ、マウと直接はなしをする必要がある。
彼女が家に戻ってきたときに、再度訪問をすることに決めた。

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