2006年9月28日木曜日

経営ノート カンボジア農村ビジネスの成功要因(組織系)

仕事を作る、仕事ができる組織をカンボジアで作る、これはカンボジアの貧困問題削減、
ひいては、人身売買を防ぐために非常に重要なことだと考えている。
これについては、まだ深く経験したわけでも分析したわけでもない。
しかし、おそらく、すごく難しいことではないだろうと考えている。
うまくいくためのポイントは以下のようなものであろう。
(1) 強い実行力と強いトップマネジメント
カンボジアにおいてはマーケティングをしっかりする、戦略をしっかり構築する、
というよりも強い実行力を持っているほうが成功するだろう。というのは、
行政の横槍、弱いインフラ、賄賂、華僑的な商慣習、ワーカーが教育されておらず働くことになれいていない、
といったようなことから、ビジネス環境は厳しいからである。
日本では”技術の進歩が早い” ”競争が激化”といった意味でビジネス環境が厳しいが、
カンボジアにおいては、そもそも環境が厳しい。こうした環境を乗り越えて何か物事を成し遂げる実行力が
非常に大事だろう。
日本でも、ベンチャー起業する場合、もちろん戦略も重要であるが、実行力でトライアンドエラーを
繰り返し続けてようやく成功するケースが多いのと同様の意味でも実行力が求められる。
そのためには第一に、腹をくくること。当事者意識を強く持つこと。成功することを激しく欲すること。
第二に経営チームの中には、戦略的思考が可能なタイプ、実務に明るいタイプが必要だ。
逆に言えばそういう人材を連れてくる必要がある。日本人がこのポジションとして難しいのは
”短期滞在のことが多いこと” ”ローカルのことはローカルに、というある種、倫理的な考えを持っていること”
”実際問題、ローカルのグレーゾーンなやり方に日本人は耐えられないこと”などがあげられる。
(2) ミドル/ボトムを信じる。活かす。
強いトップマネジメントが必要だということは、ミドルとボトムを信頼しない、必要としないということではない。
成功には活かすことが必要だ。特に、かものはしが対象としているのは、貧困家庭が自分の娘を売らずに
自分たちで金を(安全に)稼ぐことができる状態を、より多くの人に(1万世帯とか10万世帯とかそういうスケールで)
提供することにある。そうすると、そういった人たちが自立し生き生きしてくれないと、だめなわけだ。
カンボジアでは、ものすごい事例がある。CEDAC(セダック)というNGOだ。
セダックがやっていることは非常に勉強になる。そのポイントは

  • 米作りを村人に教えてる
  • 1万村以上ある村に対し2010年までに半分ぐらいにサービス提供をすることを目標としている。
    現在は1000村ぐらい(だったと思う)
  • そのために、村人を馬鹿にせず(日本人はついつい馬鹿にしてしまう。村人には無理だってね)、
    米作りの科学を、合理的に教える。その原理を教える。セダックのスタッフに教えていることを
    村人にそのまま教えているのだ。その結果、農民はそれを学び、自分の環境に合わせて
    工夫する
  • 村人の中でも、新しいものが好きで挑戦意欲がある人にまず教える。そのあとは、その村人が
    教わったことをすぐ、他の村人に教える。普通のNGOだと成功事例を一件作り、そのために1-2年費やし
    そのあと、横展開するが、セダックの場合、村人間で数ヶ月の間に一気に広がる。
    だから、横展開が可能。すごいスピードで。村人も使ってサービス展開しているのだ。
  • これらが可能なのは、セダックが徹底して米作りの科学をマスターしているから。彼らのメソッドを
    つかって工夫し努力すれば必ず収穫量があがる
というわけで村人を信じるってことが大事なわけだ。
(3) 成功するモデル
上記セダックの事例からわかるように、当然成功するにはモデルが必要だ。
これに関わると利益になる、というモデル。そういうモデルを開発する。強い実行力をもって。   
そのあとはボトムレベルでの横展開。

2006年9月14日木曜日

経営ノート カンボジアの観光土産はタイでつくられている

【カンボジアには仕事がない?】 カンボジアにおいては、仕事がない、といわれる。大学を卒業したとしても、バ イタク(バイクタクシー)の運転手をせざるを得ない・・・ということである。
ところが、カンボジアおいて、失業率は5%程度で(世銀かどこかのデータで確 認する必要がある)、よく言われていることとデータが異なっている。これはな ぜだろうか?
また、そもそも、仕事がないのはなぜなのかだろうか?


【失業者を農業が吸収している】 まず失業率が5%というのはなぜだろうか? この解はカンボジアの産業構造にある。カンボジアにおいては産業の中心は農業 である。国民の多くは農業に従事している。この農業は生産性が他国と比べると 非常に低い。というのは、化学肥料や機械化が進んでいないからである。その結 果、カンボジアの農業は、ある種人海戦術的になるし、たとえば10人で働こうが 11人で働こうが生産高が大きく変わるわけではない。 したがって、都市で失業した人は農村に戻ればよい。
【経済開放が進み、農業部門は厳しくなる】 「まあ、農業に従事できるからよいではないか」と思うかもしれない。 しかし、今後のことを考えると、厳しいのである。というのは、カンボジアは 1999年にASEANに、2003年にWTOに加盟しており、農産物も他国の商品と の競争にさらされるからだ。
「今後5-10年を考えると農業の支援だけをしていてはまずいと思っている」
これは農業支援を得意としているNGOスタッフのコメントだ。低い生産性のカ ンボジアの農業は競争に勝つためには生産性を向上する必要がある。それは、機 械化を意味し貧しい農民は農業に携わることが難しくなっていくのだ。そして、 彼らは仕事を求めて都市へ流れる。しかし、教育を十分に受けておらず、そして 仕事がないゆえに、仕事を得ることは難しいだろう。
【カンボジアの観光土産はタイでつくられている】 先日、町で果物を買っていると、カンボジア人スタッフが言った。「これはタイ から輸入している」。僕は驚いた。また、観光客が群がるマーケットの商品、彼 らはカンボジアに訪れた思い出として購入するのであろう。しかし残念ながら、 それはカンボジア人が売っているだけでカンボジアが作っていない。タイやベト ナムから輸入しているのである。タイ・ベトナムは、カンボジアが内戦により国 土と人心を荒廃させている間に、せっせと発展してきた。そういう国で大量に生 産された商品がカンボジアに流れ込んでいる。逆に言えば、そういう商品をカン ボジアでは作る能力が低いのだ。
【仕事がない本当の理由】 そう、これがカンボジアに仕事がない理由なのだ。カンボジアには市場はある。 しかし、それは外国製の商品が並んでいるのだ。仕事がない、というのは正確な 表現ではない。仕事をする能力が無いのだ。もっといえば組織的に仕事をする能 力がないのだ。
例えば、カンボジアにおいても大きな建物が建つ機会が増えてきた。特に観光業 関連のホテルなどはどんどんたっている。そこで働いているのかカンボジア人だ が、設計や監督をしているのはタイ人だそうだ。単純作業ができるが、付加価値 の高い仕事をすることはできない、ということを意味しているのであろう。
【内戦によりカンボジアには組織や知識が非常に少ない】 こういう状況になっている背景には、やはり内戦の影響が強い。内戦において、 農村も都市も組織が破壊されたし、知識人はほぼすべて殺された。教師もいなく なった。カンボジアの復興・発展を担っている人たちの一部は、難民となってカ ナダなど海外に逃げた人やそこで生まれ教育を海外で受けた人たちだという。実 際、カンボジア最大級の企業である「アルチザン」のトップはカナダ出身のカン ボジア人なのである。
【カンボジアに希望はあるのか】 こうしたカンボジアにおいて希望は無いのだろうか。多くの人が言うように、カ ンボジアの農民は保守的で教育をうけていないから考える力が弱いから、カンボ ジアは仕事を作り出す能力をもちえないのだろうか?
いや、可能性は十分有る、と私は考えている。例えば、カンボジアは縫製工場が 発展しており30万人の女性が雇用されている。彼らは農村出身者が多くである。 途上国において工場、というと非常に劣悪な環境が予想されるが、そこまででは ない。というのは、アメリカに輸出するときカンボジアは特恵待遇を受けている のだが、そのためには、「労働法をきちんと守ること」がリクエストされている からだ。この工場からは日本のGAPやユニクロにも輸出されている!
これらの工場があるということはカンボジアでも十分大きな企業を持ち、製品を 生産することができることを示している。足りないのはマネジメントクラスであ ったり投資なのである。農民を組織化し働いてもらいその商品をカンボジアで売 る、タイで売る、ベトナムで売る。これは確実にできる。


【Think Big, Start Small】 そのときに大事なのはThink Big, Start Smallではないかと考えている。しばし ばNGOは「草の根」視点を大事にしすぎるあまり、小さく小さくやってしまう。 それはもちろん大事なことだ。しかし突き抜けてイノベーションを起こし問題解 決をするためには大きく考えること、これも大事だろうと思っている。「理髪 師」のトレーニング、「バイク修理」のトレーニング、これらも大事だ。村で職 を得るチャンスもある。しかし、そうではなく、大きく企業化を目指す、そうい うったトレーニングがあってもよいのではないか、と考える。
現場にいると、どんどん「現実的」思考になってくる。「大学生でも就職できな い・・・」という現状に対して、「仕事がないから・・・」と思考停止してしま ったはまずい。なぜ仕事が無いのか、仕事ができるようにするためにはどうすれ ばよいのか、を必死に考えなければならない。現場にいて現実を考えることは大 事、しかし目線は常に上に持ち、「カンボジアのお土産はカンボジア人が作って いる」状況を目指したい!

2006年9月2日土曜日

06年8月徹夜で話し合ったこと、メモ



・サービス内容のブレスト

 -カンボジアグッズの投入(モノ+ストーリーなもの)

 -各種情報の投下/露出

  ・映像:30〜180秒ぐらいでわかりやすく。毎週レベルで。  

  ・バンダ企画(キャラクター化が重要)

  ・かものはしオフィスの「やわらかさ」&「参加」:誰でも参加可能
   会議を月に一回オープンに行うのは?&オフィスの映像を配信

 ・クメール語講座:数字などべたなものではなく、
  「ナンパの断り方」など面白いものがよい

 -パラサイヨ的イベントの投入(濃い気持ちよい体験+参加(not劇場型)
  +人数的キャパシティがあるもの)をする。当面は、「学生パート」と
  絡めて、いろいろやってみる。たとえば「山登り」など。


・バイラル  -フリップ企画のスタートが決定
 -”ミルキーウェイ”は今後検討していく

・WEB関連のキャッチコピーの決定(省略)


・かものはしブランド
 -NGOのイメージを裏切るものがよい。
 -『橋、つくっていません』(ハードではなくソフト)
 -会社のように硬い組織ではなく、自由にのびのびスタッフが働いている!
 -逆に、NGOのようにアマチュアではない。(タイピングスピードが めちゃはやい!)-